エニアはギリシャ語の「エネア(9の意)」、グラムは「図」の合成語。「人の性格は必ず9つに分類できる。」という人間学、である。とある講座にて約2年間学び十数回のワークショップにも参加した。
無人島ででも暮らさない限り、人は人との関わりを避けて通ることはできない。当然その中には相性がいい人、悪い人が存在する。相性のいい人はともかく相性の悪い人を理解してかつうまくやっていくために、このエニアグラムってのは実に役に立つ。大手電機メーカー勤務の友人によると管理職研修に取り入れられているそうな。なんというかとても「腑に落ちる」学問である。
ではまず9つのタイプについて簡単に説明をば。
1.改革する人
高潔で理想が高いタイプ。人を導き物を教え物事を改革することに燃える。善悪の区別をはっきりさせ間違えることを恐れる。
2.愛する人
愛情豊かで世話好きなタイプ。人に尽くし自らの犠牲もいとわないが、自分の行動に見返りを要求する面がある。
3.達成する人
成功を最高の価値とみなすタイプ。強い向上心で成功へ向けて努力するが、周囲の人を自分の道具のように扱う傾向あり。
4.個性的な人
ロマンチックで内向的なタイプ。表現力と独創性に長け人を魅了するが繊細で傷つきやすい。
5.調べる人
慎重で思考力に長けたタイプ。知識を溜め込むのが好きで分析力に長けている。常に冷静でやや神経質な面あり。
6.忠実な人
何事にも責任を持ってかかわる、安全志向のタイプ。慎重で用心深いがそれゆえ優柔不断に陥りやすい。
7.熱中する人
何事にも忙しく好奇心旺盛なタイプ。いつも陽気なムードメーカーであらゆる方面に才能を発揮するが反面飽きっぽい。
8.挑戦する人
パワフルで力を誇示するタイプ。行動力にあふれ周囲の人を引っ張っていくリーダーシップを発揮するが、反面傲慢で尊大になりやすい。
9.調停する人
のんびりしていて寛容なタイプ。いついかなるときも物事に動じず人を癒す。タイプ1~8の全ての要素を兼ね備えるといわれる(島村ジョーみたい^^;)。
自分がどのタイプか知りたい方は日本エニアグラム学会のHPへ。簡単なタイプ診断法が掲載されていて、おおよその見当をつけることができる。
もっと詳しく知りたい、という人には下記の書籍がオススメ。
「「9つの性格」人間判断法―エニアグラム活用術 」
一番わかりやすい入門書。各タイプを動物や色にたとえてある。
「エニアグラム-あなたを知る9つのタイプ【基礎編】」
ちょっと専門的な記述多し。上の文庫では物足らない人向き。
このエントリの参考図書。
「エニアグラムでパートナー探し」
かなり実践的な本。対人関係に悩んでいる人にはおすすめ、かも。
最後に自分の経験を少し。
これを知ってから対人関係に悩むことが少なくなった(苦笑)。エニアグラムを使って自分を知り他人を知ることにより対処方法が見えてきたせいだろう。勿論万能ではないけれど、心のストレスを減らすのには確実に役に立っている。
ま、結局
「敵を知り、己を知らば、百戦危うからず」
ってことなんだけど(笑)。
そして最大の収穫はワークショップで知り合った仲間たち。講座が終った今も定期的に集まってはいろいろな話をしている。悩み事に対して違うタイプからの助言はとても役に立つ。エニアグラムがつないだ縁をこれからも大事にしていきたい。
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