「言の葉の庭」新海誠監督
公式サイトはこちら。
新海作品を劇場で見るのは「秒速5センチメートル」以来、
雨が降る今日見に行きました。
雨の日は学校をさぼる15歳のタカオと
公園の東屋で一人物憂げに佇む27歳の雪野と出会う。
居場所を見失ったという雪野を励まそうと
靴職人を目指すタカオは靴を作ってあげようとする。
梅雨から始まった雨の日だけの誰も知らない「孤悲」の物語。
45分ほどの短い映画ですが
ゆるやかながら起承転結がきっちりつけられていて
モノローグに頼ることなくきれいにまとまってました。
人間関係のあやをもう少し突っ込んでもよかったのではと思いつつ
クライマックスの「Rain」と映像の合わせ技はさすが新海誠、
細かな不満が一気にぶっ飛ぶ出来栄えでした。
秦基博さんによるエンディングテーマ「Rain」は元は大江千里さんの曲、
この曲から物語を連想したのでは?と思うほど
歌詞が物語とリンクしていました。
声優陣もしっかりで安心して観られました。
そして最大の魅力である映像の美しさ、
雨に煙る新宿の雑踏と公園の描写は
綿密なロケハンをうかがい知れる素晴らしさ。
見知った風景を鮮やかに染め直す新海監督の手腕は
変わることなく健在です。
鮮やかな色彩と「孤悲」の物語、
もう一度劇場で観たいな、と思う映画でした。
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