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Apr 06, 2011

『マイマイ新子と千年の魔法』片渕須直監督

明日の約束は、明日皆で笑顔になること。
迎えて迎えられて、送って送られて
もう戻らないあの時間はいつまでも胸の中で煌き続ける。

公式サイトはこちら

青の零号さんから「激オススメ!」を頂いていたのですが
引越しやらなにやらでようやくレンタルで観ることが出来ました。
高樹のぶ子さんの自伝的小説が原作です。
制作は細田守作品で知られるマッドハウス。

昭和30年、祖父母両親妹と静かな山口・防府で暮らす少女新子は
溢れる想像力と行動力の持ち主。
祖父から聞かされる千年前の都の話に想像の翼をさらに広げる。
そんな町にある日東京からやってきたのは転校生の貴伊子。
初日から同級生とトラブルを起こしてしまった貴伊子に
興味を持った新子はあることをきっかけに友達になる。
新子を通じて貴伊子はすっかり地元の子供たちと仲良くなり
皆で泥まみれになってダム池を作る。
やがてその池に小さな赤い金魚がやってきて、憧れの先生の名前を付ける。
しかし金魚の死をきっかけにきしんでいく関係。
年長のタツヨシの言葉にもう一度!と思うが
残酷な大人の事情が新子たちを襲う。

というお話。

高評価に顎が疲れるほど頷ける仕上がりでした。
何せファーストシーンから心鷲づかみ(笑)。
溢れんばかりに広がる麦畑、丁寧に描きこまれた家々が
作品世界を盛り立てる。
丁寧な人物描写、緻密な背景画からキャスト音楽に至るまで
作り手の良心がそこここに溢れた作品です。

新子と貴伊子はちょっと「赤毛のアン」を思わせます。
その周囲を固めるガキ(笑)どもも観てて楽しい。

子供の頃楽しい毎日は明日もあさっても続くとずっと思ってた。
そんな人は多いでしょう。
だけど時間は残酷にそうじゃない日をつれてくる。
出会いの喜びと別れの辛さは大人への一歩、
ラストシーンが胸に沁みます。

ファミリー向けでもあるしかつて子供だった人にも是非観て欲しい作品です。

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Comments

ども、推しに推しまくってうるさいほどだった張本人です(^^;。
ありがたいほどの高評価をいただき、さんざんオススメしていた者としては
鼻高々な気持ちと、期待を裏切らなかったという安堵感で一杯です(笑)。

shamonさんが冒頭に書かれた言葉から、作品の核心を掴み取ってくれたのが
はっきりと伝わってきました。

“明日の約束は、明日皆で笑顔になること。
 迎えて迎えられて、送って送られて
 もう戻らないあの時間はいつまでも胸の中で煌き続ける。”

作品の勘どころを的確に捉えた、見事な要約だと思います。

なお、ご存知とは思いますが、片渕監督はジブリで「魔女の宅急便」の監督と
目されながらも、諸事情で演出補の扱いとなり、結局はジブリを離れたという
複雑な経歴をお持ちです。
こういった裏話を知ってから改めて「魔女宅」を見直すと、明らかに宮崎監督とは
趣きの違う“女性の成長に対する、細やかな視線”を感じられると思いますよ。

Posted by: 青の零号 | Apr 09, 2011 at 11:40 PM

ども(。・ω・)ノ゙ コンチャ♪

>安堵感で一杯です(笑)。
むふふ(^^)。

細田監督の瑞々しさと高畑監督の重い雰囲気、この両方がある作風ですね。
で、その2つのバランスが絶妙。

それと女の子の描き方は宮さんよりこの人のほうがうまいと思います。
女性の目から見たときに嘘がない。
宮さんはヒロインに注力して突っ走るので非現実的なヒロインになる。
だから彼の描く女の子は冒険活劇には向くけど地道な物語には向かない。
魔女宅のラストの座り心地の悪さに
宮さんの女性描写の限界見た気がするんで
片渕監督でリメイク希望w。

Posted by: shamon(青の零号さんへ) | Apr 10, 2011 at 06:10 PM

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