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Sep 30, 2009

韓国ドラマ「王と私」

愛する人を守るため、男は宦官になった。

公式サイトはこちら
15世紀の韓国王朝を舞台に実在の宦官を主人公とした韓国ドラマです。
あらすじは

生母と生き別れ祈祷師ウォラに育てられたチョンドン(後のチョソン)は
ある事件をきっかけに王子・者乙山君(ウォルサングン 後の成宗)と
両班(貴族)の娘ソファと知り合う。
美しく聡明なソファに心惹かれ「いつかきっと私の妃に」と誓う者乙山君、
だが同時にチョンドンもソファを密かに慕っていた。
ソファを中心に身分を越えた友情を育む3人だが、
者乙山君の国王への即位と政略結婚によって引き裂かれてしまう。
やがて時が過ぎ3人は成人、
「生涯の想い人に」との成宗の言葉を胸に待ち続けたソファは
紆余曲折を経て側室として入宮するが
成宗に目通り叶わないまま宮廷内で冷たい仕打ちにあってしまう。
苦しむソファの姿にチョンドンはかねてから「自分を養子に」と切望した
内持府(ネシブ 宦官組織)の長チギョムの養子・チョソンとなるため
自らの手で去勢し宦官となり宮廷へ入り込む。
しかしそのチギョムこそチョソンの父(武官)を裏切って死に追いやり
実母と引き離した張本人だった・・。

です。
全63話、現在54話までLaLaTVで終了し起承転結の「結」に入りました。

実は私、韓流ドラマには決していい印象はありませんでした。
「世間知らずのぼっちゃんとじょーちゃんが色恋沙汰でピーピー泣いてるだけ」
というイメージが強く(^^;、食指動くどころか髪の毛ほども興味抱けず。
でも昨年肝炎でしばし床に伏せた際、
何気に見た「宮廷女官チャングムの誓い」で認識が変わりました。
「なんだ、時代劇は面白いじゃない(・・)。」
で、その後番宣してたこの番組を見始めて一気にハマりました。

全63話と長いですが練った脚本で秀逸なヒューマンドラマに仕上がっています。、
3人の友情と恋と同時に朝廷と内持府と王室の動きを上手に絡ませ
横軸に登場人物の感情が織り込まれる様は豪華な織物のよう。
特に前半最大の見所は宦官組織・内持府と宦官・内持(ネシ)の全貌と
宮廷を舞台にうごめく権力闘争です。
世界各国過去に宦官あれど、彼らが何故去勢するのか
どんな働きをしていたのかはあまり知られていません。
この作品では韓国における宦官・内持が生まれる事情とその地位と
彼らの生活を丁寧に描写していており非常に興味深い。
優秀な内持は内持の名家に養子として入り妻を娶り
同じ内持の養子を取って出世を目指し家門を繁栄させていく。
しかしその裏には家門断絶に泣く親の哀しみがあり、
去勢後の回復ができず死んでいく子供たちの悲劇が存在することも
手を抜かずしっかりと描いています。
とはいえ何度か出てくる去勢シーンには正直ドン引きします(^^;。
シガーカッターでぱっつん、ってレベルじゃないので殿方はご注意ください。
後半は絶世の美女オウドンを巡る王朝最大のスキャンダルから
ソファの身に起こる悲劇へと物語が進行します。
ま、あんまり書いてしまうと見る楽しみが減るのでやめておきましょう。

で、練った脚本を生かすのはキャスティングですがこれがもー素晴らしい。
「いかにも」な役には「いかにも」を体現した役者を当てて誰一人ハズレなし。
特にチギョム役のチョン・グァンリョル、
冷徹ながらも情に溢れ自らの信念を貫き通す内持府長役ですが、
歩き方1つ取ってもかすかな仕草も"内持府長"、
微妙な感情表現も目の動きだけでしっかり表現してます。
ええー役者や~。
韓国でも実力は俳優として名高い方だそうです。
でも私宅で物思いから白い装束で白い扇を持って舞い、
時にはその扇で刺客を撃退する辺りは
日本のアニメで見たような気がしますけど(^^;。<ハ●●ロ

女性陣では「チャングム」でハン尚宮を演じたヤン・ミギョンが
豪胆な王后を演じててぴったりで「チャングム」ファンには嬉しくて懐かしい。
しかしもっとキャラが立っているのは
インス大妃(成宗の生母)役のチョン・インファ。
ええ、はっきり書きましょう。
息子への執着心と嫁であるソファへの嫉妬が
腹の大部分を占めているこわーい姑っぷりは

韓国版・野際陽子

といっても差し支えないです、はい^^;。
目線の鋭さ、ドスの聞いた口調にはアップになるたび「怖いよー(TT)」。
日韓・姑対決なるものがあるのなら
このお二人が絶対両国代表ですわ。怖すぎて見たくないけど(^^;。

とまあ長々と書き連ねてきましたが(それでも書き足りませんが)、
男性が見ても女性が見ても唸らされ涙する。
ドラマとしての出来は一級品です。
日本のテレビ局もろくでもないバラエティ作ってるひまがあったら
見習って欲しいわ。
残り10話を切ってますが、最後まで見届けようと思います。

ちなみに私がお気に入りの人物は脇役のヤン・ソンユク。
チギョムの古い友人で王宮の薬房を司る責任者ですが、
とにかく酒好きで一見いい加減な人物ですが、
状況を見抜くその目は鋭くチョソンの大きな支えとなります。
実力と人望がありながら権力には全く興味がないってのがいい。
あの魔術師をちょっと思わせる名前も(笑)。

「チャングム」のように地上波放送されるといいんですが、
残念ながら現在はCSのみ。
DVDが出ているのでご興味ある方は是非ご覧になってください。

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Comments

初めまして、こんばんは!

俺も「王と私」はBS日テレで見ましたよ。

俺は初めて、内子院とか内侍官なんていう存在を知りました。刀子匠なんていう職業の人もいて、ビックリでした。

>とはいえ何度か出てくる去勢シーンには正直ドン>引きします(^^;。
去勢シーン、久しぶりに聞きました。内侍になれば昇進して内侍府長になって権力を握れる可能性があります。しかし、内子院に入れることを承認
する親、去勢する子供にとっても、つらい選択だと思いますね。もう実子は残せない訳ですし。

韓国史劇の李氏王朝では、国王に就任した場合の贈り名は〇祖、〇宗のどちらかだそうですね。
国王の座に就いたものの、贈り名が付けられなかった暴君は「王と私」の燕山君と「王の女」の光海君だけだそうです。悲惨な結末で終わりますが、楽しませてもらいました。

今後もお邪魔するかもしれないので、お付き合いしてもらえたら幸いです( ̄▽ ̄)

Posted by: 松下 左京 | Feb 26, 2011 at 10:30 PM

はじめまして、お越しいただきありがとうございます。

影の存在である宦官に光を当てた+重厚な人間ドラマでよい作品でしたね。
宦官になる男性は自ら望むだけでなく、
親による口減らしの人身売買な面もあると知りショックでした。

>する親、去勢する子供にとっても、つらい選択だと思いますね。もう実子は残せない訳ですし。
両班だと尚更苦渋の決断でしょうね。
実力者の養子になり名を上げても、
親に自分の血の繋がった子供を抱かせては
やれず血縁と家は途絶える。
当時最大の親不孝だという描写があるからこそ、
ハンスの地位と権力に執着する姿も納得できる。
身分を捨てているようで身分を求めた彼の末路は哀れでした。

>贈り名が付けられなかった暴君
「王の女」は未見です!観なくてはっ!

それでは今後ともよろしくお願いします(o^-^o)

Posted by: shamon(松下左京さんへ) | Feb 28, 2011 at 06:35 PM

こんばんは、ひねもすのたりさん!
今日は大雨でしたね。昨日だったら、と思うとゾッとします。東京マラソンが大変だったでしょうから。

>はじめまして、お越しいただきありがとうござい>ます。
立派なBlogを書き続けていて、俺みたいな、にわか韓流Fanが訪れる場所を提供してくださっていることに感謝します。

>当時最大の親不孝だという描写があるからこそ、
>ハンスの地位と権力に執着する姿も納得できる。
>身分を捨てているようで身分を求めた彼の末路は>哀れでした。
親不孝…。そうですね、親に実孫を見せてあげられない訳ですから。そういった現実とも向き合わないといけない訳ですからね。
ハンス…。久しぶりに聞いた名前です。日本の俳優で例えると萩原 流行+北大路 欣也÷2のような顔をした俳優ですね。結局、内侍府長になれませんでしたが、最後、乞食のような姿で落ちぶれてしまったのには驚きました。

>「王の女」は未見です!観なくてはっ!
2003年秋頃から放送があったそうで。裏で「チャングムの誓い」が放送されていて苦戦(;ω;)
放送回数が減らされたと聞いています。いきなり壬辰倭乱、丁酉再乱(文禄の役、慶長の役)が出てきますからね。この秀吉の朝鮮出兵を韓国側から見ることはないので、少しは勉強になるというか、違った角度方観ることができるかもしれませんね。

>それでは今後ともよろしくお願いします(o^-^o)
今後も挫折せずにBlogを継続していってくださいね。

Posted by: 松下 左京 | Feb 28, 2011 at 09:55 PM

こんにちはー(^^)。

>ハンス…。
策士策に溺れる、じゃないですが
最期はホント哀れで哀れで。
チギョムの養子になれなかったことが
彼に道を誤らせたにしても
気づいて真っ当な道を選べたろうに。
才能もあった故に哀れでした。

>今後も挫折せずにBlogを継続していってくださいね。
ありがとうございます。頑張ります!

Posted by: shamon(松下左京さんへ) | Mar 02, 2011 at 03:13 PM

おっは~!

さすがに今回は「韓流」の話題からは逸れます。
都内にお住まいの方なんですね。
Blogでお邪魔させてもらっている方だけに安否が気になっていました。ひねもすのたりさんの親族の方、知人の方は大丈夫だったでしょうか?
もう8日も前のことになりますが、こちらでも結構な横揺れでした。揺れ終わった後に時計を見たら、14:50を指していました。この時刻は一生、忘れないでしょう。夜の20:25頃にも余震があって、また先日の震度6(こちらでは3)の富士宮地震でも結構、揺れましたからね。

それにしてもあの津波で車や家が流されていく姿は、あまりにも悲惨すぎて見てられませんね。当事者の方のお気持ちを思うと言葉が出ません。
阪神大震災とは違った怖さを感じましたね。


俺は義援金とかにはたとえ少額であっても寄付しようと思っています。「塵も積もれば山となる」方式で、善良な市民の皆さんが少しでも寄付すれば結構な額になると思いますし、物資の調達、復興・復旧へ向けての支援金として活用してもらえたらと思ってもいます。

最後に…。
この場をお借りして、今回の東日本大地震で不幸にも亡くなられた方のご冥福を心よりお祈りいたします。また東北・関東地方で被災された方が1人でも多く一刻でも早く救出・救済され、ケガ・病気が完治され、また被災地域が1日でも早く復興することを心より願っております。このBlogに訪れる皆さんを含めて日本国民が力を合わせて、できることから協力して、早く日本に春が来るように努力していきましょう!
ヨン様、KARA…韓流スター、K-POPアイドルも義援金の寄付とかで支援してくれていますから。

今、俺から言えるのはそれだけです。

Posted by: 松下 左京 | Mar 19, 2011 at 11:05 AM

こんばんは。亀レスで申し訳ないです。
家族親族共に無事です。
余震と原発で落ち着きませんがなんとか毎日過ごしております。

無事だった私たちは義捐金を送ったり
経済を回していくしかないですね。
助けてくれる諸外国に感謝しつつ毎日頑張ります!

Posted by: shamon(松下左京さんへ) | Mar 28, 2011 at 08:58 PM

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