「ZOO1」乙一
「平面いぬ」の感想をエントリしたら
これをお勧めいただいたので
買ってきました。
wikiによると乙一氏には"白"と"黒"の面があり
この本は上手に両方を取り混ぜた短編集に仕上がっています。
双子なのになぜか自分だけ虐待される姉ヨーコを描いた「カザリとヨーコ」、
恐怖の密室に閉じ込められた姉と弟がそのからくりに気づいて
脱出を試みる「SEVEN ROOMS」。
「SO-far そ・ふぁー」は両親のケンカに心痛めた息子に起きる不思議な現象。
「陽だまりの詩(し)」は孤独な男が作ったロボットとの共同生活、
どこかちょっとアシモフを思わせるSF。
最後の「ZOO」は男の下に毎日送られてくる元恋人の死体写真、
それを元に犯人を捜し始めるが・・・物語は意外な結末へというお話。
どれもちょっと怖くて哀しい物語ですが、
共通しているのはどれも”はっきりした理由や原因”がないこと。
ホラーや推理物に欠かせないこの要素を排除しながら
作品を成立させたのは作者の力量でしょう。
読み終わったあとはなんともいえない読後感を感じることが出来ます。
私のイチオシは「SEVEN ROOMS」、
足元から這い上がってくるような恐怖の中に
哀しみや切なさをとりいれている秀作です。
少しグロイけどヴィジュアルで迫ってくるお話です。
「陽だまりの詩(し)」も静かな雰囲気と余韻がとてもいい。
この5編は2005年にオムニバス映画されて(実写&CG)DVDも出ています。
「SO-far そ・ふぁー」の息子役はあの神木隆之介君、
これは借りてこなきゃ(^^ヾ。
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