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Jul 16, 2008

「ハロー・サマー、グッドバイ」マイクル・コーニイ

究極映像研究所のBPさんのオススメSF、
1975年作ですがこの度新訳で刊行されました。
かわいいカバー絵を本屋で見つけて買いました。
駅のカフェで、移動する電車の中でむさぼるように一気に読了。
瑞々しくそして痛いほどに青春が煌く傑作恋愛SFです。

舞台は地球ではなくある星系の惑星、
政府高官の息子ドローヴは夏休暇を過ごすため
両親と共に港町バラークシを訪れる。
毎年訪れるこの街にはドローヴが昨年から想いを寄せる
宿屋の娘ブラウンアイズがいた。
彼女との再会もつかの間、
ドローヴは戦争の影とその裏にある陰謀に巻き込まれていく。

初っ端から親たち大人への悪態てんこもり、
思春期にありがちな感受性ビンビンのドローヴの言動に
苦笑することしきり。
ドローヴのブラウンアイズへのもじもじそわそわな行動も
男性諸氏なら身に覚えがあるかも?(笑)
ドローヴが舟で遭難しかけたことをきっかけに知り合った子供たちと
探検を始めたことから一気に話が動き出す。
不思議な哺乳類たち、湖にうごめく怪物、
そしてこの季節にやってくる粘流<グルーム>などのSF要素が
見事に機能してストーリーをもりたてる。
滑らかなストーリーテリング、巧みに織り込んだ伏線が
どんでん返しのラストに導いていく。

夏と恋とSFは相性のいい組み合わせだけど
これほど見事に仕上げたのは作者の力量でしょう。
焼け付くような太陽の季節がやってくる今、
読むのにピッタリな一冊です。

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Comments

shamonさん、こんにちは。

夏に読む『ハローサマー、グッドバイ』、気にいっていただけたようでよっかったです。

僕も20年ぶりの再読を堪能しました。


こんなに完成度がたかかったのかと改めて感動。
続編が出版されるよう売れるのを祈るばかりです。

Posted by: BP | Jul 22, 2008 at 07:27 AM

まいどです^^。

こちらこそいい小説を紹介していただきありがとうございます。
かわいい表紙は殿方には抵抗あるかもしれないけど、作品のイメージはぴったりじゃないでしょうか。

>こんなに完成度がたかかったのかと改めて感動。
読みながら細田「時かけ」と比べました。
細かな伏線をきっちりきっちり散りばめて上手にまとめてラストへ導く手腕がとても似てます。
青い空と思春期の微妙な三角関係も。

>続編が出版されるよう売れるのを祈るばかりです。
そうですね。この勢いに乗って是非出していただきたいですね。

Posted by: shamon(BPさんへ) | Jul 22, 2008 at 08:44 PM

shamonさん こんばんは。

細田作品との共通点もおっしゃる通りありますね。
読み直して宮崎作品の良作との近似も多いと感じました。

ブロントメクも復刊を期待したいものです。

Posted by: BP | Jul 22, 2008 at 10:06 PM

こんばんはー^^。

>読み直して宮崎作品の良作との近似も多いと感じ>ました。
よいジュヴナイルってたぶん似るのでしょうね。
もし映像化するとしたら細田監督より磯監督のが様々なSFガジェットを有効に使って仕上げそう(笑)。

>ブロントメクも復刊を期待したいものです。
こちらにも興味大です^^。

Posted by: shamon(BPさんへ) | Jul 23, 2008 at 09:58 PM

こんばんわ、青の零号です。
コメント&TBありがとうございました。

私も完成度の高さには唸らされました。
ただし、清く正しい青春小説という一面だけではすませないところが
コーニイのくせ者ぶりを表している気もします。

しかし、植物由来のアルコール燃料という設定までが
終盤でバッチリ効いてくるとは思いませんでした。
ロリンの設定にはもっと裏があるのでは?などとも読めるので
続編の出版が決まったのはうれしいですね。
ハロサマでの記述だと、あれはおおよそ千年に一回くらいの事件らしいので
続編でも同じ状況が背景になってるのかも?

Posted by: 青の零号 | Oct 19, 2008 at 06:01 PM

こんばんはー。

「ピアノチューナー・オブ・アースクエイク」、
もう観てこられたんですね~。早っ!
まだ未見なのでそちらの感想を拝見するのをガマンしております^^;。

>コーニイのくせ者ぶりを表している気もします。
「残酷なまでに激しい夏の日差し」
みたいな作品だなーって思いました。
ドローヴのしたたかさもひと夏の経験から身についたものと考えるとこのタイトルは憎らしいくらいに上手い。

>終盤でバッチリ効いてくるとは思いませんでした。
そうそう。
「そういうことか~。」って読みながらため息つきましたよ。
プロットの組み上げはエドガー・ポー並に完璧。

>続編でも同じ状況が背景になってるのかも?
どうなんでしょう。
何百年後の物語と聴いてます。
英語版なら
http://www.infinityplus.co.uk/stories/pallahaxi.htm
にあります。

Posted by: shamon(青の零号さんへ) | Oct 19, 2008 at 09:51 PM

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河出文庫の新訳版『ハローサマー、グッドバイ』読みました。 しかしこのタイトルは響きがすばらしい。文学史上でも屈指の名タイトルでは。 そして内容は・・・甘〜い、とにかく甘すぎる青春小説! けど、その甘さの裏にはきつい毒もあるのです。 コーニイってホントずるい作家だなぁ。 SFとして、また小説としてはすごく巧みに組み立てられているけど 逆に言えばおそろしく計算高い作品だという感じも受けました。 この点について、「SFの本第4号」でコーニイを論じた福本直美氏は 彼の作風を「お小説さま」と評していますが... [Read More]

Tracked on Oct 19, 2008 at 05:47 PM

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