「GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊2.0」&初日舞台挨拶
再びスクリーンへ。
「GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊2.0」初日舞台挨拶の回に
行ってきました。
プレリザーブでゲットしたチケットは前から一ケタ台真ん中ブロック、
しっかり見てきました~。
上の写真はパンフレット反対側は95年公開オリジナル版の
パンフレットが復刻されています。そのせいか1500円もした~。
ちなみにこの冬にはブルーレイ&DVDが出るって^^;(パンフレットに記載)。
実は私、13年前は映画どころではない状況で劇場で観れずじまい、
なので劇場で音響と映像を体感できるのを楽しみにしてました。
客席はぎっちり満員、立ち見が出る盛況でした。
オリジナル公開から13年、
全カットリニューアルということで気になるのは「どう違うか」ですよね。
以下「1995年制作のオリジナル」(以下「1.0」)と比べての
変更点(目だったところだけ、ですが)です。
声優さん及び音響についても述べていきます。
ちなみに長文なのでお時間のない方はお気を付けください。
★映像
映像は全体的に「イノセンス」と同じオレンジに統一されていました。
・オープニング~主題歌&タイトルバック監督の名前が出るまで
最初に出る文言が変更されています。何かは観てのお楽しみ(^m^)。
「イノセンス」なビルをバックに素子がフル3DCGで登場します。
沖浦氏によるキャラデザインをそのまま3DCGに起こしてるみたいですが、
かなり迫力のある人物に仕上がってますね。なんというかごつい(^^;。
光学迷彩で消えていくシーンに3DCGの進歩がよく出ています。
この後オープニングタイトルバックに入るのですが、
某ハリウッド映画にパクられた(爆)黒字にグリーンの文字ではなく、
「触感センサーボディに付着し、マイクロマシンで構成されたファイバーを通して
素子のボディに信号が行き渡っていく」(パンフレットより抜粋)
にスタッフの名前が浮かぶ映像になっていました。
担当したのは「イノセンス」でオープニングを制作したポリゴン・ピクチャーズ、
すっと消えていくファイバーの繊細なCGがとても美しい。
所々入る素子のボディが組みあがるシーンもエフェクトをかけてあります。
・追跡時のCG及び脳画像
全部新しいのに差し替えられてました。
面白いのは「脳」にまとりつく「ゴースト」の表現、まるで雲みたい。
・ヘリ
3DCGにすべて差し替え。ちょっと軽い感じかな。
・ダイビングシーン
素子が沈んで浮かぶところまで3DCGに差し替え。
・ラストシーン、都市の情景。
ロングでカメラを引っ張るのは「1.0」と同じですが
ぐぐーーーっと広がっていく都市がまばゆく美しい。
ほかにも「あ、ここ変ってる。」というところがちらほら見られましたが
ま、それは見てのお楽しみってとこで。
シナリオも所々細かなセリフの修正がありました。
「彼」→「彼女」、「草薙」→「少佐」とか。
★声優陣
今回人形遣いが榊原さんに変更されました。
気になっていましたが「さすが・・・。」という仕上がりです。
榊原版人形遣いは非常に硬質で中性的だけどギリギリ女性。
しのぶや茅葺のような押しの強さは見られないけれど
神々しい雰囲気の人形遣いです。
素子役の敦子さんはばらつきがあった「1.0」と比べるとぐっと安定、
神山版での揺るぎのないリーダーをそのまま引き継いでます~。
荒巻役大木さんもどっしりとした管理職。
バトー役大塚さん、イシカワ役仲野さんは文句なし!
★音響
スカイウォーカーサウンドってことでクリアな迫力ある音響でした。
あの女性コーラスの迫力にも満足^^。
と、映画はこんなカンジでした。
その後は
押井監督、榊原さん、田中さん、大塚さんによる舞台挨拶
でしたが、
場内が明るくなった途端にマスコミがなだれ込んできたのにはびっくり。
監督たちが出ていらした時はフラッシュとシャッター音の嵐だったよ・・・。
で、舞台挨拶。
司会からご紹介がありその後はコメントと相成りました。
以下(覚えている範囲ですが)それぞれのコメント。
大塚さん「今回は嫉妬が少なかったな~。」(^。^;。
田中さん「皆さんに乗っかってアフレコを楽しみました。
私にとって素子は捕まりそうで捕まらない恋人みたい。」
榊原さん「役作りに煮詰まって哲学の本を読んでました。
アフレコの最初は緊張して脚ががくがくしてました(笑)。」
榊原さんは「1.0」人形遣い役の家弓さんへのお気遣いが目立ちましたね。
田中さんによるとアフレコではせりふをほぼ暗記されてて
ほとんど台本を見ずに演じられたそうです。
最後は押井監督、一発目のコメントが
「当時引き受けたのは生活に困っててその糧に。」
場内大爆笑。知ってたけど(笑)。
監督からは続けて、
・リニューアルのきっかけは「スカイ・クロラ」で
スカイウォーカー・サウンドのランディ・トム氏と
攻殻の話をしたことから。
・「2.0」には今後の作品に向けてのいろんな試みも取り込んでいます。
・今でも作画の力がある作品です。現在ではこのレベルは無理。
当時参加してくれたアニメーターの6割か7割は監督に転向してる。
・今回2.0を出したけど前(「1.0」)がなくなるわけじゃない。
・家弓さんの人形遣いがなくなるわけじゃない。
・どっちの映画が時間を経て残るかはわからないけど。
でした。
最後はマスコミ向けの写真撮影があり(私たちは見てるだけ^^;)、
監督たちが退場後お開きとなりました。
私の所感ですが、
目立つリニューアル箇所が少なかったのはやや不満ですが、
舞台挨拶も観られたし満足です。
冒頭の3DCG技術を今後のIG作品に生かしてほしいですね。
レビューは以上です。
長文にお付き合いいただきありがとうございましたm(__)m。
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Comments
shamonさん、さっそくのリポート、ありがとうございました。いつものように脳内再生、臨場感を体感させていただきました(^^;)
最近劇場の価値は音だとつくづく思ってます。スカイウォーカーサウンド、大音響で聴きたいなー。
リニューアル箇所、特にCGの進化は楽しみです。作画はポテンシャルが落ちていても、CGは進化が凄いので、、。『スカイ・クロラ』もCG比率は上がってそうですね。
Posted by: BP | Jul 13, 2008 06:50 AM
舞台挨拶みたかったっす!
こんどの休みに観る予定にしてますが、全席指定?それとも昔ながらに並んで自由席&立ち見あり?
ここのところシネコンばかりなので、感覚がつかめなかくって・・・
Posted by: たいむ | Jul 13, 2008 08:56 AM
まいどコメント感謝です(^^)。
急なリニューアルとはいえ
新技術&スタッフを惜しみなく使ってますね。
神山監督の追い上げが凄まじいとはいえ、
IGの顔はやはり押井監督なのだと再認識させられました。
「2.0」を神山監督はどうご覧になっているでしょうね。
名古屋でもあるので可能ならば観てくださいね~。
3DCGの素子、「メスゴリラ」まんまで怖いっす(^^;。
Posted by: shamon(BPさんへ) | Jul 13, 2008 04:27 PM
こんちはー、コメント感謝です。
舞台挨拶チケットは瞬時に売り切れたみたいです。うまいこと取れてラッキーでした(^^)v。
客層は男性7割、女性3割でした。
東京の映画館も最近は指定席が多いですよ。
行く前に確かめてできれば予約してくださいね。
Posted by: shamon(たいむさんへ) | Jul 13, 2008 04:33 PM
こんばんわ~。このところ週末は所要ばかり入ってて、
舞台挨拶も見に行けず残念です。
(その分平日に東博行ったりしてますが)
特に榊原さんの生声を聞きたかった~!
せめてshamonさんのレポートを元に、私も脳内再生で
楽しませていただきます(^^;。
>「今回は嫉妬が少なかったな~。」(^。^;。
相手が榊原さんなら略奪感も少ないってこと?(笑)
まあ男性が声を当てると、どうしても見る側で男女感の恋愛に
すり替えられてしまいがち。
今回榊原さんの声に変えたのは、作品の趣旨を考えると
正解だったと思います。
もちろん家弓さんは大好きな声優さんですけど。
というかこの人選、中の人がクロトワからクシャナに
変わったということになりますね(笑)。
Posted by: 青の零号 | Jul 13, 2008 09:10 PM
こんばんは^^。コメント感謝です。
敦子さんは素敵だったし明夫さんもすごくかっこよかったですよ。
お二人とも終始にこやかでした。
監督?あ、いつものボサボサ○(爆)。
>特に榊原さんの生声を聞きたかった~!
榊原さん、実力がおありなのにとても腰の低い方という印象です。
言葉の端々でオリジナルの家弓さんを立てておられました。
人形遣いの声はいい意味で榊原節がなかったですね。
なんとも機械的な雰囲気を上手にかもし出しておられました。
パンフレットには榊原さんのインタビューも掲載されてるので忘れず買ってくださいね。
>どうしても見る側で男女感の恋愛に
>すり替えられてしまいがち。
ですねー。
復刻版パンフレットにもそう書いてありますし。
今回は純粋に人間とコンピューターの融合って感じです。
いずれにせよ素子を取られてしまう?バトーの心境については
パンフレットの監督インタビューをどうぞ~(笑)。
>中の人がクロトワからクシャナに
噴きましたw。
Posted by: shamon(青の零号さんへ) | Jul 13, 2008 10:08 PM
『映画と秋葉原と日記』のhideです
shamonさんコメント&TBを本当に有難うございます。
また、テレビ版の情報も有難うございます。
テレビ版は押井監督の愛弟子の方が担当されているのですか?今度ツタヤ半額セールの時に借りてきます(^_^;)
>「イノセンス」と比べると映像の厚味が物足りないけど、改めて観てもアニメーターの技量に驚かされます
やはり「イノセンス」と比べるとそうだったのですか。でも何かしら原点に触れる事が出来て大変楽しめました。
それに、人形遣いの声優さんが男性から今回女性に成ったのですね。
(^_^;)余り逆を辿る者は居ないのかもしれませんが。別な機会にオリジナルも観て見たいですし此れでテレビ版を観る楽しみが出来ました
Posted by: hide | Jul 23, 2008 10:33 PM
こんばんは!こちらこそTB&コメントありがとうございました。
>愛弟子の方が担当されているのですか?
神山監督は押井監督が立ち上げた「押井塾」に参加されたお一人で、”梁山泊”と称されたこの塾の生き残りです(笑)。
圧倒的な映像美と難解セリフで煙に巻く(爆)師匠とは違って、神山監督は地道なドラマで見せるタイプですね。
とはいえ世界観の構築と男女関係の機微描写は師匠譲りの手腕を見せてくれます。
神山版は今のところ1st26話、2ndGIG26話、SSS(単発)と出てます。
3rdはまだですが監督は作る気あるみたいなので
ご覧になるのなら今のうちでしょう。
>オリジナルも観て見たいですし
是非ツタヤの半額セールで^^。
Posted by: shamon(hideさんへ) | Jul 24, 2008 07:22 PM
トラバどうもでした
舞台挨拶羨ましいです、
初日当日に行きましたが挨拶の回始まる直前に現地へ着いたので当然売り切れでした。
パクられたタイトル文字は変わってましたね。イノセンス風のビル&ヘリは良かったです。
劇場で見るのが初めてでしたけど、
音響が良くて感激してました。
Posted by: くまんちゅう | Jul 24, 2008 09:12 PM
はじめまして!
こちらこそTB&コメントありがとうございます。
>パクられたタイトル文字は変わってましたね。
私は「やっぱり変えたかっ!」でした(笑)。
2日目からミラノ1になりましたが
差し替えられた映画が「スピード・レーサー」ってのに因縁感じて大笑い(爆)。
あの兄弟だから懲りずにまたパクる?なんてね。
>音響が良くて感激してました。
やっぱり映画は映画館で、ですよね。
ハリウッド映画みたいに低音でただでかいだけってのじゃなかったからよかったです。
Posted by: shamon(くまんちゅうさんへ) | Jul 24, 2008 10:15 PM
『映画と秋葉原と日記』のhideです
再度コメント有難うございました
押井監督と神山監督(映画版とテレビ版)との対比やエピソードや情報を有難うございました。
非常に面白かったです。
機会を見てレンタルでも観てみます
(^_^;)まあhideなりの解釈ですが。
別物として楽しむ感じが良いかな?
(^_-)-☆ある意味《バトーと素子の夫婦漫才》が楽しみです。
Posted by: hide | Jul 29, 2008 02:57 PM
こんばんはー、コメントありがとうございます。
>別物として楽しむ感じが良いかな?
設定としてはパラレルワールドで
「人形遣いが出てこない」設定になります。
なので素子が誰かに連れて行かれるってのは
ありません。
劇場版を髣髴とさせるシーンも出てくるのでお楽しみに~。
>バトーと素子の夫婦漫才
どちらかいうと素子の前でバトーが
尻尾振ってワンコやってるって感じかな(笑)。
Posted by: shamon(hideさんへ) | Jul 29, 2008 07:50 PM