「大岩オスカール 夢見る世界」展
キャンバスに広がる都市に
もう一つの世界が重なっていく。
ブラジル出身の日系画家大岩オスカールさんの個展レビューです。
東京都現代美術館で開催中、公式サイトはこちら。
現代美術はどちらかというと苦手なのですが、
公式サイトの絵に惹かれて台風一過の今日見てきました。
会場に入って驚いたのは並んだ絵画の大きさと形のユニークさ、
畳数畳分の絵があるかと思えば、まるで部品を並べたかのように
コンパクトサイズの絵もある。
美術館の白い壁をキャンバスに見立てた展示方法も素晴らしい。
部品を描いたような小さい絵の色(茶色系)や雰囲気は
宮崎駿監督や柴本翔さん(私、イチオシの作家です!)さんの絵に似ています。
でもこの方の真骨頂は都市を描いた大きな絵でしょう。
そしてその絵のいくつかには
こんな風に生き物が登場します
(作品名「カラスの巣」。工事現場をカラスの巣に見立てています。)
大きなカラスがまるでイリーガル(磯監督のアニメ「電脳コイル」に出てくる電脳生物)のよう。
この傑作SFジュヴナイルでは現実世界に電脳世界を重ね、
電脳メガネをかけることで電脳世界が目に映る設定でしたが、
大岩さんの作品はその絵画版みたい。
カラス以外にも「ネッシー」「野良犬」「シャドウキャットとライトラビットの出会い」、と
(←「野良犬」)
モノトーンの動物達が登場していて
不思議な雰囲気と愛嬌をかもし出しています。
「ネッシー」なんて色こそ違うけれど「最後の首長竜」(「電脳コイル」13話)だし(笑)、
「シャドウキャットとライトラビットの出会い」にもかわいい"イリーガル"もどきが登場だし(笑)。
現代社会への風刺もふんだんに盛り込んだ部分も「コイル」と重なりますね。
もちろん「コイル」を知らなくたって大岩さんの絵の魅力には全く関係なし、
暖かな色彩と大きな構図の大作たちはどれも迫力満点です~。
大岩さんの公式サイトでは一部の作品が鑑賞できます。こちらです。
比較した「電脳コイル」の公式サイトもどうぞ~。
前半は風刺をちょっとこめた楽しい絵という感じのこの展覧会、
後半は色調もぐっと暗くなり戦争の欠片を絵のあちこちに忍ばせてあります。
「総理大臣の悪夢」の上空に飛ぶヘリなんかは「パトレイバー2」っぽいですが、
破壊されたビル群は9.11のテロを思い出させます。
大きな絵画群以外にも絵本や小さなオヴジェが展示してありました。
絵本は抑えながらも暖かな雰囲気がとても素敵、一冊ほしいな。
大作の制作過程に使ったスケッチやコラージュ等もあるので
試行錯誤の行程を知ることも出来ます。
現代美術はとかく難しいイメージがありますが、
この展覧会は楽しく見られて飽きません。
ふらっと散歩がてら下町を歩いて是非見に行っていただきたいです。



Comments
shamonさん、素敵な展示会の紹介、ありがとうございます。
なんかとても懐かしい幻想的な作品ですね。磯監督に影響していることは必至かと(^^;)。
僕もこの画家さんの記事、書かせていただきました(^^;)。また東京へ行きたくなるじゃないですかー。7月までに出張、作らなきゃ
。
Posted by: BP | May 21, 2008 at 11:28 PM
おはようございます。
コメント&TBありがとうございます。
わかり易くとっかかり易い作品たち。
オスカールさんのお人柄が絵に出ているようでした。
Posted by: Tak | May 22, 2008 at 07:38 AM
まいどです。コメントありがとうございます^^。
実に「コイル」でしょう(笑)?
シャドウキャットを見たときには
大喜びしちゃいましたよ。
>7月までに出張、作らなきゃ。
作ってください。BPさんには是非見ていただきたいです^^。
Posted by: shamon(BPさんへ) | May 22, 2008 at 11:49 PM
こんばんは。
こちらこそTB&コメントありがとうございます。
わかりやすく楽しいでもテーマは深いって絵は
なかなか見つからないですよね。
お気に入りの画家が又増えて喜んでます。
>オスカールさんのお人柄が絵に出ているようでした。
どの絵も風刺をこめていながら暖かく懐かしい絵ばかりでしたね。
会期中にもう一度行きたいですね。
Posted by: shamon(Takさんへ) | May 22, 2008 at 11:51 PM