「ルポ 貧困大国アメリカ」堤 未果
中国の次はアメリカ、ってわけでもないですが、
タイトルが興味を惹いたので読んでみました。
感想を一言で表すならとアメリカでは
貧困発戦場行き
なのね、です。
低所得者を狙い撃ちしたサププライムローン、
患者と医師や病院を苦しめる医療保険の現実、
身を立てようとする若者を引きずりこむ奨学金ローン
そして巧みな勧誘で兵士を増やしていく軍のリクルート部隊
などなど実例を挙げて説明してあります。
そしてその裏にあるのは
アメリカンドリーム
という言葉が持つ甘い誘惑です
努力すれば幸せに立地になれる国という幻想の果てに待つのは
一歩間違えば逃れることの出来ない蟻地獄のような転落人生なのです。
日本でもワーキングプアが問題になっていますが、
この本によるとアメリカではそれ以上なのです。
医療や防災など全てが民営化に突き進む中肥え太るのは一部の人間と企業だけで
国民は皆喘いでいる。
3年前郵政民営化で大騒ぎしていた日本も
民営化の大合唱に隠れて通過した悪法に苦しめられている。
近い将来、日本がアメリカのようにならないとは言い切れないのです。
それでも作者は最後に一筋の明るい材料を提供し、
あとがきにこう書いています。
引用ここから============================================
この世界を動かす大資本はの力はあまりに大きく、
私たちの想像を超えている。(中略)
だが目を伏せて口をつぐんだ時私たちは始めて負けるのだ。
===========================================引用ここまで
無知や無関心が自らを追い込むことに警鐘を鳴らしています。
アメリカの現実を知ることで将来の日本を知ることが出来る本といえるでしょう。
余談ですが、この本を買った大型書店では通路を挟んで
3年前の郵政民営化騒動の主役が書いた本が置いてありました。
本を書く暇があるのなら、裏でこそこそ糸を引くのではなく
表に出てきてこの難局に立ち向かうのが政治家ではないのか。
趣味について語りたければ議員バッチを外してからでも遅くはないのにね。
3年前と同じように今もそのパフォーマンスには呆れるばかりです。
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Comments
>近い将来、日本がアメリカのようにならないとは言い切れないのです。
これは全く同感です。というかもうその道を突っ走っちゃってる感じ。
一例を挙げるとすれば、たとえば自衛隊が軍隊になっちゃって
入隊者が一気に減った場合、いま社会的に暮らしていけない
若者達の受け皿がそこにされちゃうかも知れないわけですよ。
今の社会ってそうなるようにつくってありますからね。
>だが目を伏せて口をつぐんだ時私たちは始めて負けるのだ。
人の心もまた低きに流れる、ですからね。
たとえ虚しくても、上を向いて声をあげていたいものです。
・・・などと「図書館戦争」を見ながら思ったりして。
Posted by: 青の零号 | May 20, 2008 10:54 PM
こんばんは。
早速のコメントありがとうございます^^。
>若者達の受け皿がそこにされちゃうかも知れない>わけですよ。
あの元首相はアメリカ至上主義ですからね。
例の大騒動だってその予兆と考えると納得がいく。
この本によるとアメリカは貧困者&学費に困る学生を軍に吸い込み、そのままイラクへ送り込んでます。
また軍でなくても貧困者を派遣従業員としてイラクに送り込む戦争請負会社もあるそうです。
こちらだと民間人扱いなのでテロで殺されようが何されようが戦死者としてはカウントされない。
戦争を請け負う会社があるのは理解できても、
プロの傭兵でなく戦場に一般労働者を送り込むことに唖然としました。
>今の社会ってそうなるようにつくってありますか>らね。
もし国がワーキングプアの人たちのために
就職斡旋の施設なんぞ本格的に作り始めたら疑うべきかも。
>たとえ虚しくても、上を向いて声をあげていたい>ものです。
選挙の度に思いますけど、文句言っている人たちは投票に行ってるんでしょうかね?
たいして変らなくても自分の義務を果たさないとどんどん悪い方向へ流れていくのに、ね。
自分の義務だけは忘れたくないと思います。
Posted by: shamon(青の零号さんへ) | May 20, 2008 11:06 PM