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Feb 26, 2006

「ベオグラード国立美術館所蔵 フランス近代絵画展」

3/12まで日本橋三越にて開催中。

展示会場の都合か大きな作品はあまりなく小さなサイズのものが目立った。画家別の出展数ではルノワール(約40点)、ドガ(約20点)で全体の半数近くを占めている。
そのルノワール、ドガは油絵よりも素描(クレヨン、チョーク、鉛筆)が多く、その一部は大作へ向けての習作だった。作品としては地味だけどこういった習作は大作制作へのプロセスが思い浮かぶようで面白く感じた。

以下、印象に残った作品について。

「ルーアン大聖堂」クロード・モネ
ピンクを基調とした大聖堂の絵。柔らかな春の日差しを浴びている雰囲気。

「水浴する女」オーギュスト・ルノワール
「ベオグラードのモナ=リザ」と呼ばれるふっくらとした美しい女性の裸体画。モデルの女性はルノワールの知人ガブリエル嬢。他の作品でもモデルになっている。ブルーを基調とした抑え目の色調は晩年の作品だからかな。
この画は1996年に盗難に遭いすぐ発見されたもののひどいダメージを受けた。その後修復スタッフの尽力により無事復活。会場ではその修復のプロセスを写真で見ることが出来る。何でも犯人はこの画をキャンバスから剥がし丸めて運んだらしく凸(-"-;)、写真ではくっきりと横に傷が残っていた。ひどい話です。無事修復されてほんとによかった。

「傘を持つ少女の習作」オーギュスト・ルノワール
ルノワールには珍しいクレヨン画。少女達のブルーのドレスが爽やかで素敵。この画が今回の展示会では一番大きい(50cm×80cm)気がした。

「テアトル・フランセ広場 陽光の効果」カミーユ・ピサロ
画の斜め半分を占める広場が画面に広がりを与えている。所々使われている柿色が晩秋の美しい町並みを引き立ている。

「サン・マロの港」ポール・シニャック
すっきりとした水彩画。色調は決して明るくない(グレーが基調)だけれど、にじんだ筆のタッチが重さを和らげている。水面に映る港の情景も清清しい。

「ジョアン湾の入り江」ラウル・デュフィ
この展示会の中では唯一ポップタッチ(笑)。木のオレンジピンクと緑が爽やか。

「若い女性の肖像」ロートレック
身なりのよい上流階級の女性像。凛とした雰囲気が美しい。
黒が基調なのに暗くならないのはさすがロートレック。

「二人の姉妹」マリー・ローランサン
裸体の若い女性像。身体にまとった薄いベールの濃いピンクや橙色、髪飾りのブルーがいかにもローランサン、という感じ。今回の展示会のトリでした^^。

展示会場が狭いせいか大作はないけれど落ち着いたサロンといった感じの展示会。お買い物がてら行くのによいかも。

以上レビューでした^^。

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Comments

shamonさん、こんにちは。いつも楽しく拝見しています!
ルノワールの『水浴する女たち』が「ベオグラードのモナ=リザ」と呼ばれていることは初めて知りました(多謝)。ブダペストの国立西洋美術館に較べて、ベオグラードはフランス印象派の所蔵がかなり多いようですが、これはかなり意外なことでした。
今日オルセー美術館に行きました。またレビューしてみますので遊びにおいで下さい。

Posted by: Rintaro | Mar 01, 2006 at 02:08 AM

Rintaroさん、こんばんは~。

「水浴する女たち」は本家と違って目の前で眺められるのがよいです^^。ルーブルの「モナ=リザ」は大勢の観光客で近寄ることすら出来なくて・・・(p_;)。
ルノワールでは「カーニ・シュル・メール 郵便局」という風景画も色合いがすばらしく堪能しました。小さな作品でも巨匠は巨匠ですね。

来週はいよいよ札幌入りとのこと、無事のご帰国とコンサートのご成功をお祈りしております。

Posted by: shamon | Mar 01, 2006 at 07:35 PM

こんばんは。
三越で開催するにはもったいない
内容の展覧会でした。

私もロートレックの作品が
とても気に入りました。

Posted by: Tak | Mar 01, 2006 at 10:00 PM

Takさん、いらっしゃいませ^^。
こちらからもTB送らせていただきました。

>三越で開催するにはもったいない
>内容の展覧会でした。
期間も短いのがさらに残念。
この週末は相当混雑するでしょうね。

ロートレックの絵は私もとても気に入りました。こんな絵が似合う家に住んでみたいです。

Posted by: shamon | Mar 01, 2006 at 10:17 PM

こんばんは。私の方にも書かせていただきましたが、shamonさんの感想を拝読して、このチケットを持っていたことに気づきました。さっそく最終日までに観にいきたいと思います。いいさくひ楽しみです!

Posted by: lily | Mar 11, 2006 at 01:06 AM

雪月風花抄のlilyさん、いらっしゃいませ~。

お好きなローランサンは一番最後に飾ってありますよ~。じっくりご覧になってくださいね。レポートをお待ちしております^^。

Posted by: shamon | Mar 11, 2006 at 07:16 PM

shamonさん、こんにちは。日曜日に行って参りました。人の波!波!で押しつぶされそうでしたが、ずらりと並んだ名作にウキウキしながら鑑賞できました。
ロートレックは、いつもはそれほど好みではないのですが、今回の絵はとっても気に入りました。
そしてなんといってもルノワールの作品群には圧倒されました。
ローランサンはひときわ目を惹く色合いでしたが、それまでくすんだ色合いの絵が続いていたので、なんだか不思議な気がしましたね。
さっそくこちらにもTB貼らせて頂きました♪

Posted by: lily | Mar 15, 2006 at 03:31 PM

お疲れ様でした~。
こちらからもTBお送りしましたよ~。

>ルノワールの作品群には圧倒されました。
よかったでしょう?
有名な大作も素敵ですが、これらの小さな作品群にルノワールの新たな一面を発見した思いでした。

>ローランサンはひときわ目を惹く色合いでしたが
あの絵を最初に置くと他が地味に見えるから最後にしたのではないでしょうか。春らしくて素敵な絵でしたね(^^)。

Posted by: shamon(雪月風花抄lilyさん) | Mar 15, 2006 at 06:39 PM

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