祈りの場所
ちょっと昔の写真を1枚。
プランバナン遺跡群(世界遺産)の中にあるセウ寺院(仏教寺院)。
訪れたのが元旦(2004年)の早朝だったこと、メインのプランバナン寺院からかなり離れていることもあって人影はまばら。静かに佇む美しい姿に思わずシャッターを切ったのがこの写真。手前の像は日本で言う狛犬で寺院を守っている。
セウは現地の言葉で「1000」の意味。敷地内には写真中央の本堂以外にも小さな寺院がたくさんあったらしい。名前はそこからきたと言われている。
詳しい歴史は今だ不明だけど、この美しい”祈りの場所”は周囲に住む人々の大切な心の拠り所だったことだろう。キリスト教の教会、イスラム教のモスクと同じように。
しかしこの美しい寺院もかつてはヨーロッパ列強の略奪に遭って財宝は奪われ建物や仏像は無残に破壊された。現在もその瓦礫の山が敷地内にたくさん残る。ユネスコが現在修復を進めているが完成するのははるか先と聞いた。
欲に眼にくらんで「していいこと」と「悪いこと」の区別がつかなくなるのは、洋の東西を問わずどんな時代にも見られる人間の悲しい性なんでしょうね。しかしその後始末をしようとするのもまた人間。皮肉なもんです。
Comments
インドネシアでしょうか?
いろんな所に行ってるんですねぇ。
>…人間の悲しい性なんでしょうね。
水は低きに流れ、人もまた低きに流れる。
真理ですね。
Posted by: 酎犬八号 | Jan 30, 2006 at 10:36 PM
こんばんは、酎犬さん^^。
>インドネシアでしょうか?
ご名答(・・)/。インドネシアのジャワ島ジョグジャカルタの郊外にある遺跡です。
>水は低きに流れ、人もまた低きに流れる。
>真理ですね。
今年に入ってからこの言葉が身につまされる出来事が相次いでいるのが残念です・・・。
Posted by: shamon | Jan 31, 2006 at 11:30 PM