「ロスト・イン・トランスレーション」
劇場公開時に見損ねたのでDVDを借りた。
主人公はCM撮影に日本を訪れた中年映画スターと、
カメラマンの夫について日本を訪れた若い女性。
二人は宿泊したパークハイアット東京で出会い、
言葉の通じない日本で疎外感を感じ、
心を通わせながら行動を共にする。
女性監督ならではの視点の映画だなぁ、と思った。
外国に来ればよほど語学に堪能な人でない限り
言葉が通じなくて困る。そこからくる戸惑い、疎外感、
孤独を丁寧に描いている。そして言葉が通じないのは
身近な人間に対しても存在するってことも。
スクリーンに映し出される東京の景色は
カメラを通すともろ「アジア」の大都市という感じだ。
喧騒がうずまく滑稽で醜悪な都市、東京。
「私は私の見える世界を皆に見せる為の機械だ」
とは古い映画監督の言葉だが、
ソフィア・コッポラはその機能を見事に果たしている。
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